猫の言葉社日記
女王様ジャム
2014.8.3
フィンランド人の友人と立川のイケアに行ってきました。ずっと前にヘルシンキの隣のエスポー市にあるイケアに行ったことがありますが、立川も規模が大きくてとても楽しいです。ランチはイケアの大きな食堂で、サーモンやミートボールなど北欧料理をいただき、すっかりそのまま長いことおしゃべりをしてしまいました。
イケアの家具が安いのにはびっくりしましたが、私達が買ってきたのは食料品。友人が「女王様ジャムがおいしいから、買ったほうがいいわよ。あっ、こっちのジャムも。それから、このソースも」と、熱心にいろいろ薦めるので、たくさん買い込んでしまいました。
(注・フィンランド語で女王様ジャムはkuningatarhillo)
さて、女王様ジャムって、いったい何でしょう!?
イケアで買った IKEA FOOD のジャムには、どこにも女王様なんて書いてありません。ラズベリー&ブルーベリージャムとなっています。これは日本人にわかりやすくするためでしょうか。本当は、スウェーデン語にも女王様ジャム(drottningsylt)という名称があるのです。
なぜラズベリーとブルーベリーのジャムを女王様と呼ぶのか、知っている人はおそらくいないでしょう。調べてもはっきりした答えはありませんでした。たぶん、どこかの女王様が好きなジャムということか、おいしいのでジャムの中の女王様ということか。この名称が初めて文献に登場したのは1903年。スウェーデンの学生のための料理本に書いてあったということです。
女王様ジャムは結構甘いです。ジャムはチーズとよく合いますね。イケアでリンゴンベリージャムも買いましたが、こちらのほうがややさっぱりしています。リンゴンベリージャムは、よくお肉と一緒に食べますが、肉とジャムという組み合わせは、日本人にとって初めての出会いで、びっくりします。でも、お肉とパイナップルという食べ方もあるわけですから、慣れればおいしくなります。最近は、日本でもベリー類が手に入るようになったので、自分好みの甘さにして作るのがいいかもしれませんね。
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