猫の言葉社日記

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我が家の「いつまでも大切なもの」

2014.8.12


ヘルヤの「いつまでも大切なもの」の表紙は「ぬいぐるみの涙」というお話の最初の場面です。子どもたちが寝てから、お母さんは心を込めて、ぬいぐるみやお人形を作ります。子供たちの寝顔、かわいいですね。目が短い線で描かれているだけですが、本当に愛らしい顔です。星が瞬く夜、幸せな子どもたちの寝顔、優しいお母さん、静かな部屋に響くミシンの音、なんて美しい陶板画なんでしょう。

「ぬいぐるみの涙」は、子どもたちが小さい頃は、お母さん手作りのぬいぐるみで遊ぶのですが、大きくなると、すっかり忘れてしまい、ぬいぐるみたちが涙を流して家出(!?)をしてしまいます。そして……というお話。

我が家にも子どものために作ったぬいぐるみがあります。ヘルヤの陶板画のお母さんは、小さい子が3人もいるのに、家事をした後、夜、一生懸命にミシンを踏むのですから、ずいぶん余裕がありますね。若いお母さんなのでしょうか?

うちのぬいぐるみは、子どもが生まれる前に作ったものです。どんな子がうまれてくるかしら・・・・・・このくまちゃんと遊んでくれるかしら・・・・・・と、いろいろなことを想像しながら作ったのを覚えています。赤ちゃんが生まれてからは、ベビーベッドにゆわえつけたり、寒くなると、ぬいぐるみたちにベストやマフラーを編んだりしました。

そのうち、トイレの壁に貼り付けてトイレが楽しい空間になるように工夫しました。子どもが大きくなり、ぬいぐるみの役割は終わったかもしれませんが、我が家のぬいぐるみたちは、今でもずっとトイレにいます。こういうものがあると、心が和みますね。まさに「いつまでも大切なもの」です。

ヘルヤの「いつまでも大切なもの」には3つのお話が入っています。「いつまでも大切なもの」はその3つにぴったりの題名だと、みなさんがおっしゃってくださるので、とてもうれしく思います。

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